2013年7月20日土曜日

三柱の神が一体となることで。4-1.

4-1.三柱の神が一体となることで。

私が観察を続けている少年達は知らないことだが、この世界には三人の神がいる。カネ、精神の神。モノ、機械の神。そして、ヒト、肉体の神だ。この世界は、私を含め三柱の神が一体となることで、成り立っている。そして私の名はカネ。精神の神である。カネダとかカネモトじゃあなくてカネである。

何故、その神が一人の少年を観察しているか?と言えば、彼自身も気付いてないことだが、彼の行動が、この世界の未来に大きく関わっているからだ。勿論、ヒトは、そのことに関しても不干渉でいることを主張したが、私は興味本位で彼らの動向を観察している。モノは結構ノリノリである。勿論、私なら彼の望むことを実現することはできるのだが、今それをしてしまうと、どうやらダメらしい。だから、私はただ観察を続けている。では何故このような無意味なカミングアウトをしたのか?と言ってしまえば……。

「言いたかった。」

からである。神とは、常に気まぐれなのである。君らの知る神のことは知らん。

「え?」

「私も、もう一度ね、会って言いたかったから。」


そこで会話は途絶えた。言葉を汲み取ろうとする時、察しようとする時、もしも間違っていたら……と思うと、きっと前には進めない。彼らは、まさに今、その年頃である。それが昨晩の話。しまった混ざった。

参考文献

ワークワーク 1 (集英社文庫―コミック版) (集英社文庫 ふ 26-4)

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